2歳の時に弟が生まれた息子は、それまで独り占めしていた親の愛情が急に奪われたように感じたのか、場所を構わず激しい癇癪を起こすようになってしまいました。
家の中でも、弟におもちゃを取られるとすぐに怒り、下の子にかかりきりで抱っこができない私に対して、さらにわがままを言って暴れる毎日。
私は心身ともに疲弊し、つい息子を責めてしまう悪循環に陥っていました。
そんな息子の様子が変わったのは、わが家で飼っている猫の「ミー」の存在でした。
ある日、ミーが少し体調を崩して部屋の隅で元気がなさそうに丸まっていた時のことです。
それまではミーのしっぽを引っ張ったりして、よく私たちに怒られていた息子が、そっと自分の大好きなブランケットを持ってきてミーの体に優しくかけてあげたのです。
「ミーちゃん、痛いの?僕がここにいてあげるからね」と、小さな手で何度も頭を撫でていました。
その姿を見た時、息子の中に「自分より小さくて弱い存在を守りたい」という、お兄ちゃんとしての優しい心が確かに芽生えていることに気づき、涙が溢れました。
それからは弟に対しても少しずつ譲ってあげられるようになり、子供の心は周りの命との関わりの中で、こんなにも豊かに育っていくのだと実感しています。
